メルボルン生活

コロナウィルスによる外出禁止令下。メルボルンの子供のクマ狩り?

コロナウィルスによる外出禁止令のせいで外に出て遊べない。友達にも会えない。子供にとってはかなり窮屈でストレスのたまる状況です。

そのせいもあると思うのですが、うちの子供姉弟は毎日よくケンカするし、ちょっとしたことですぐ泣きます。

なんとなくかわいそうで、うるさくされても、静かにしろとは言いづらいです。大人でもちょっとしんどい毎日ですから。

そんななか、今日はぼくの住むメルボルンで、ちょっとイイ話があったので記事にしたいと思います。

先日、うちの奥さんがスーパーで昔の同僚にばったり会い、そこで耳に挟んだ話だそうですが、メルボルンのあちこちのコミュニティで、子供と散歩しながらベアハント(クマ狩り)ができると。

それぞれの家庭が窓辺に、クマのぬいぐるみを置いてある、ということだそうです。それを子供が探して回るということみたいですが、ほとんどの日本人にしたら、なんのこっちゃ、っていう話だとおもいます。

★メルボルンはみんなでクマ狩り

「きょうはみんなでクマがりだ」(We’re going on a bear hunt)っていう、英語の歌があります。

イギリスのマイケル・ローゼンという人がこの歌をもとに絵本を書きました。英語圏では知らない人はほとんどいないほど有名な歌と絵本です。うちの娘もこの歌を幼稚園で教わったと言ってよく歌っていました。

クマのぬいぐるみを窓辺に置くという行為、はこの歌と絵本にちなんだもので、クマがり(ベアハント)は子供と一緒に歩いて各家のぬいぐるみを探して回るというものらしいです。

この歌は、お父さんと3人の子どもたちがクマ狩りに出かけるという歌です。歌詞は、

We’re going on a bear hunt.「きょうはみんなでくまがりだ」

We’re going to catch a big one.「つかまえるのはでかいやつ」

What a beautiful day!「そらはすっかりはれてるし」

We’re not scared.「こわくなんかあるもんか!」

作マイケル・ローゼン 絵ヘレン・オリバー 山口文夫訳、評論社

歌はまだ続きます、

草をかき分け、川を渡り、沼地、森、雪の中を抜けると洞穴があります。

さらに中に入っていくと、熊に出くわします。

家族はびっくりして、もと来た道を逃げて引き返してうちに帰りますがクマはどこまでも追いかけてきます、、、という歌です。

★外出禁止令下のメルボルンでクマがりの輪

ということで、うちも家族四人と犬二匹で散歩がてら、クマ狩りにでかけました。外出禁止令のせいで子供が外に出るのは犬の散歩のときだけです。

近所の家を見て回ると、あります、あります、クマのぬいぐるみがあちこちの家で歩道から見えるように置かれています。

このクマ狩り活動、コロナが蔓延する中、3月の25日すぎごろ、アメリカのフィラデルフィアあたりで始まったのではないかと、ネットのニュースには載っていました。

世界中の子供達が、家の中で悶々としていて、散歩のときぐらいはちょっと明るい気分しようということで、フェイスブックでひろまったみたいです。

メルボルンでも多くの人たちがこのクマ狩りに協力して、子供のいないうちでも、クマのぬいぐるみを歩道から見えるように置いているそうです。

うちの子たちも、あった、またあった、と楽しそうにクマの数を数えていました。

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ABCニュースによると、このアクティビティの素晴らしいところは、

☆多くの家庭がぬいぐるみを出しているということで、見えないけれど人々は純粋な気持ちでつながっているということを意識できる。

☆バカバカしいパニック買いなどを人々はすることもあるけれど、社会のなかで、みんなはお互いを助け合う、というメッセージとして捉えよう、

ということが記事の中にありました。

メルボルンの別の地域でこのクマ狩りの記事を見たあるお母さんが、自分の息子がクマ狩りを喜ぶだろうということで、テディベアを窓のところに出すようにフェイスブックでお願いしたところ、

数時間のうちに100人から窓際に置かれたテディベアの写真がポストされたそうです。

彼女は、人々はお互いをハッピーにしようとしているようだとして、自分の家のテディベアを見ている子供の笑顔が見えたと、フェイスブックにポストしたそうです。

それではまた。

良い一日を。